Staff-16 高橋真一は「のぞき穴の男」である


代表のひとりごと編集者/柏子見

毎年一回、高橋真一から展示会の案内が社内に回る。

それは「ピンホールカメラ写真展」
もう何年も続くグループ展だ。

写真を撮るだけでなく、ピンホールカメラまで自作してしまい、
そのカメラで撮った写真と一緒に展示するのだ。

毎年見に行っているのだが、それぞれカメラも写真も相違工夫が凝らされいて面白い。
デジタル全盛の昨今にあって、なかなか新鮮な驚きがある。
その根底あるのは、やはりアナログの暖かさだと思う。

高橋真一は、もちろんデジカメも使うが、基本アナログ人間なんだと思う。

オフサイドは現在、紙媒体のデザインとWebに代表されるデジタルメディアの両方の制作を行っている。
その為デザイナーには、どちらのデザインもできるよう要求しているのだが、
高橋真一だけは、キッパリと「僕は紙のデザインを極めたいんです!」と言っている。

今、世の中的にはUXなどと言って、新しい方法論がデザインに持ち込まれている。

UXは「ユーザー・エクスペリエンス」の略で、簡単に言えば「利用者の経験」。
UXにデザインが付けば、「利用者の経験に基づいたデザイン」となる。

UXの意味や定義は幅広いのでここでは深く触れないが、
一般的にはWebなどのデジタルメディアで使われる事が多いので、そのイメージが強いが、
高橋真一が目指しているのは、アナログのUXデザインなのでは無いかと思う。

同じパンフレットでも、紙質が違うだけで印象が違う。
パッケージデザインもしかり。
iPhoneで見る画面や写真は綺麗だが、そこに触感は無い。

恐らく高橋真一は、視覚+触覚を駆使して、アナログUXデザインを目指しているのでは無いかと思う。

小さなピンホールカメラの穴から見える世界は、不安定で頼りないかも知れない。
でも人のキモチを動かす力は、負けていない気がする。

デジタルが台頭して便利な世の中になったが、なぜか豊かになった気がしない。
でも、そこを埋めてくれのが、高橋真一の目指すアナログUXデザインなのかも知れないなと思う。

2018年9月

公開日/2018年09月12日



関連記事