No. 24 今も昔もハヤオはハヤオ


脇道映画館 〜わたしのジブリ〜編集者/柏子見

ジブリの映画はほとんど覚えてません。ちゃんと観たのはナウシカぐらい?
たまにテレビでジブリ作品をやってると家族が観てたりしますが、チラ見するぐらいでしっかり把握はできてません。

おわり。

 

というワケにもいかなさそうなので、ずっと昔々に遡ります。

実は中学生の頃までは、何を隠そうアニヲタで、毎月「アニメージュ」というアニメ雑誌を買ってました。
その本で連載されてた漫画が、宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」でした。
デッサンのような細い線で、描き込みと省略が絶妙に入り混じったタッチがすごくキレイだなと感動しながら読んでましたが、だんだんと内容が難しくなってきて、クライマックスに至らず脱落してしまいました。

興味がアニメから遠ざかった頃、ナウシカが劇場アニメになりました。
アニメのナウシカは、漫画のほんの序盤です。実際はまだまだ先があり、かなり重い話になっていきます。
馴染みのある作品だったのでアニメを観てみましたが、まさかあそこで終わってしまうとは。

興味のある方は、コミックス版を読んでみてください。重いです。

おわり。

 

うーむ。頑張ったけどこれ以上ジブリについて語れることがない……

しょうがないので、宮崎駿さんの携わった作品の中で僕がとくに好きなもののご紹介でもしましょうか。
ジブリ作品ではありません。まだスタジオジブリが存在しない頃の作品ばかりです。

 

 

『パンダコパンダ』(1972)宮崎駿 原画・原案・脚本・画面設定

自分が3歳の頃に上映された劇場用アニメです。
映画館に連れて行ってもらったらしいのですが、まったく覚えてません。
アニメージュで古い作品として紹介されていたので知りました。
もちろんその頃はまだ宮崎駿さんを意識しておらず、単に「可愛いキャラクターだなぁ」と、絵的に興味を惹かれました。

パンダの親子と少女の日常の物語です。
パパンダのキャラデザがまさにトトロ。
主人公の女の子がことあるごとに「ステキっ!」といって逆立ちするところなんかも、まさに宮崎アニメのノリと動きです。

 

 

『未来少年コナン』(1978)宮崎駿 監督作品

こちらはテレビアニメです。
『映像研には手を出すな!』の主人公がこれを観てアニメーターを目指すようになったくだり(観てないので詳しくは知りません)とか、ここ数年に民放で再放送されたりとかで若い人にも意外と知られてるようです。
僕は小学生の頃、NHKで毎週欠かさず観てました。NHKでやってた番組って、民放でも再放送できるんですね。

自然と機械が入り混じった世界。Wikiで調べたら西暦2028年が舞台らしいです。
ロケットのぶっ刺さった島に住む少年が、浜辺で倒れていた少女を助けたことをきっかけに、科学都市の悪い奴らとの闘いに巻き込まれてヤンヤンする話。ナウシカやラピュタの世界観が好きな人はがっつりハマれると思います。

垂直の壁を走るわ、めちゃくちゃ高いところから飛び降りるわ、これまた宮崎アニメならではの痛快アクション劇です。

 

宮崎駿さんって、僕が漫画のナウシカを読んでた頃からぜんぜん変わってない。昔も今もハヤオワールド&ハヤオキャラ。
余計なものに惑わされることなく、ずっと自分の世界観を貫き、老若男女問わず人気を維持し続けてるってスゴいことですね。

ステキっ!

2021年2月10日

小倉賢治

公開日/2021年02月10日



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