No.7 クセがないチャンネル


脇道的”妄想”YouTuber編集者/柏子見

 

「流れる景色を記録したいんじゃ!」

僕がYouTubeでやってみたいことを、テレビ千鳥のオープニング風にいうとそんな感じだ。

どういうことか説明していく。
そもそも僕は、新幹線とか電車に乗る時はブラインド上げて外の景色を眺めたい派だ。だから、昔(今もやってるかもしれない)、スターキャットが90年代に撮影した名古屋市内の車載カメラ映像を、ただただ流す30分番組が好きだった。エリアごとに分け、当時流行ったJ-POPに乗せてノーナレで、ただただ景色が流れるだけ。それを観ながら僕は、「あぁ、この頃って白い車ばっかだったんだなぁ」とか「あのスギ薬局って東海銀行だったからあんな重厚なのか」とか今の風景と照らし合わせる作業の繰り返しに楽しさを感じたのである。
その番組で名古屋駅が映った回があり、隣の松坂屋より低い旧駅ビルに驚きつつ「この電車もう走ってないよなぁ」とか含めて、そういう「映像記録を遺していく」部分にもすごく興味を惹かれる。蛇足だが、「この電車もう走ってないよなぁ」以外の多くの車両はいまだに平然と走っているところにJR東海の体質を感じてしまう(元鉄ヲタ)

現実的に、そのクオリティまでは個人レベルでは難しいだろうが、将来的に景色が変わりそうな場所を、順ぐりに何年間隔かで撮影したい。ストリートビューでは表現できない熱量や空気感を収められればいいと思う。自分の顔も声も出さず、テロップも最小限のプレーンな形式で。観た人それぞれが将来、それぞれの想いを馳せられるように。

そんな「地味ィ!めちゃくちゃ地味なんよ!うちのオジィでも観んぞ!」と千鳥ノブにツッ込まれそうなチャンネルをライフワーク的に作ってみたい。

2021年8月18日
内藤 友貴

公開日/2021年08月18日



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