デザイントリニティー11


デザイントリニティー編集者/牧村

第拾壱回〈気は長く、務めはかたく、色薄く、食細くして、心広かれ〉

今年はNHKの大河ドラマ「真田丸」を見ています。連ドラは好きで毎週録画で見ていますが、大河ドラマは期間が長いのと歴史ものがあまり好きじゃないのできちんと見た事がありませんでした。でも今回の「真田丸」はなかなか面白いので毎週楽しみに見ています。「真田丸」にも登場する徳川家康、彼の側近で南光坊天海という人物がいます。彼は徳川家康の命により江戸の街の都市設計をした人物として有名で、家康、秀忠、家光と3代将軍に仕えたとされています。彼は長生きで一説には108歳まで生きたと言われています。当時としては異例の長生きですね。そんな彼が「気は長く、務めはかたく、色薄く、食細くして、心広かれ」という長寿の秘訣を詠んだ句があります。「短気にならずに心を落ち着けて、真面目に仕事をして、色欲はほどほどに、食事は腹八分目で、心を広く持ちなさい」と言っています。で、この言葉の最初の部分で気持ちを落ち着けなさいと言っているますが、これが私が学んでいる武術もまた同じで、気持ち(心)を落ち着かせる事が大事ですね。普段、気持ちが落ち着いているように思えても以外にそうではない事が多々あります。ちょっとした不安要素を感じるだけで動揺して気持ちが乱れます(汗)それが普通の人間です。何事にも乱れない心があれば、物事案外うまく行きます。先に紹介した句は、短気で好色だった家光に送った句とされていますが、国を治める立場の将軍に戒めを込めて送ったのでしょうね。私はそんな立場ではありませんが、長生きの秘訣として心にとどめておきたいと思っています。

公開日/2016年04月23日



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