No.18 余白のある場所
脇道未来予想図編集者/
50年後の未来を考えたとき、
僕が気になるのは「本屋」です。
本を読むことというより
むしろ本屋という場所が好きで、本屋目当てに旅行にいったりします。
デジタルより紙の本が好きなので、ネットでデジタルの本を買うことはほぼない。そんなぼくは本屋に行くと偶然の出会いを期待してブラつきます。
AIは猛烈なスピードで発達していますが、なんの関連もないものはオススメしてくれません。なのでゆっくりと未知のジャンルの棚をブラつくのです。
現在でも本はデジタル化され、聞くだけなんてのもある。紙媒体や本屋自体も減っているのは事実で懸念はある。
ただ逆に、そんな時だからこそ本を愛する人たちが様々な方法で「本屋」業界を盛り上げてくれています。(気になるものがあれば各自検索を!)
・本の世界を旅するホテル[ランプライトブックスホテル]
・入場料を払って自由に本と出会う[文喫]
・シェア型書店 [ほんまる]
・日記本専門店[月日]
好きなジャンルだったり、コンセプトに惹かれたり
店主の個性だったり。その中に隠れる偶然を求めて本屋へ行ってみたくなります。
なかでもずっと居たくなるのは京都一乗寺の[恵文社]。選書のセンス、雑貨、器、ギャラリー、自分の好きが詰まっていて最高です。
さて話は50年後でしたね。
本屋の未来はどうでしょうか?
まぁ、今のような本屋というカタチが残るとしたら、もっと専門的で個性的になっていくのかなと思います。大手デパートが店舗を維持できないように、大型の書店は無くなっていくかもですね。
デジタルと融合するのであれば、メタバースのような仮想空間で遠くの行きたかった本屋にもすぐに行けたり、個性的な店主と話して選書してもらったり?
ただ、あまりデジタルやAI的な要素が入りすぎて、勝手に本を選んでくれたりと便利になりすぎると、自分の行きたい場所ではなくなる気がしますが…「本屋」という余白のある場所はずっと残してもらいたいものです。
2024年11月21日
海瀬 亨
公開日/2024年11月21日