Dギャラリーアーカイブ12


D-GALLERYアーカイブ編集者/牧村

前回からかなり間が空きましたが、今回からいよいよ「Dギャラリーシリーズ」を
立ち上げられたM専務こと、前壽一さんにお話を伺います。

●第1回/M専務こと、前壽一さん登場!

牧村/
いやいや、こうして前さんと久々にお会い出来てとても嬉しく思います。
今回はいろいろお話をお伺いしたいのでよろしくお願いします。
このコーナーではM専務として話の中で登場させて頂いていましたが、
実はオフサイドを創立された方で、オフサイドを引っ張ってこられた方です。
余談になりますが、私が大学生の頃、一度だけオフサイドにバイトとして
1か月間お世話になったことがあります。
で前さんともその時にお会いしたのですがかなりのインパクトがありました。
まあ前さんは覚えていないと思いますがね。(笑)
前/
そうだったかな? 全然覚えてないな~。まあ、どうぞよろしく。
牧村/
さて、早速ですが、「Dギャラリーシリーズ」立ち上げの経緯からお伺いしたいのですが。
前/
その前にまずは、イマージュ設立の経緯からお話しましょう。
このイマージュがあって、はじめてカタログのことが語れるのでね。
牧村/
そうですか?ではイマージュについてお願いします。
前/
もう随分昔のことなので(笑)
私がオフサイドを安藤さん(創業からの社長で現在は監査をされています)とはじめた当時、
リクルートの仕事をしていました。それで会社案内や入社案内などの仕事で、
そこに使用する写真がないので当時あったレンタル写真を扱う会社に行って借りていました。
が、自分のイメージにあう写真がなかなかない! じゃあカメラマンに撮影してもらおうか?
とも思うのですが料金的に難しい・・・。だったら自分たちで撮影してしまおうと。
牧村/
えっ?前さん自身がカメラをもって撮影していたのですか?
前/
そう!自分たちで撮影してましたね。
でね、当時のカメラはフィルムで撮影をして、例えば20枚ぐらいで完了した場合、
あとのフィルムは残したまま現像に出していました。そうすると撮影していないフィルムに
光が入ったりして何とも言えない写真? が出来る場合があるのですよ。
これは面白いと思ってそういった写真なども仕事に使っていましたね。
牧村/
偶然できる意外性ですね。現在ではないアナログの楽しいところですね。
前/
でね、自分たちで撮影をすることで写真代も利益になりました。
まあそんな事をしていましたね。
話をもどして、当時、名古屋にあった大手のレンタル写真会社によくいっていたのですが、
いろいろ不満があって自分ならもう少し商売としてお客の心を掴むように
できるのではないのかな? なんて考えていたのですよ。
牧村/
それって、接客だったりレンタルするシステムだったですかね?
私もデザイナーになりたての頃よくそのレンタル写真会社に写真を借りに行きましたよ。
本物のポジを机に持って来て探すのですが、これが結構面倒でした。
一応カタログも置いてあったのですが掲載されている写真の数が少なくて全然ダメでしたね。
あと男性の社員の方が対応をしてくれるのですが無愛想で、何か嫌な雰囲気だったと思います。
前/
そうですね。そんな事を写真を借りに行くたびに思っていたのですよ。
イマージュを創る前からね(笑)で、あるときJPRCという東京でレンタル写真会社が集まった
組織があって、そこが新しくレンタル写真の検索システムを開発しました。
これは約7万点の写真からほしいものが探せるというものでした。
でもこのシステム自体がかなりの金額がするものでとても普通のデザイン事務所では
購入できませんでした。でも私はこれはビジネスになるのではないか? と思ったのですよ。
レンタル写真会社としてコレを使ってやればね。
牧村/
おっと!いよいよイマージュ誕生ですか?
前/
いやいや、焦らないで。(笑)物事にはタイミングというものがあって、
先にのべた事を具体的に考えてみたのです。始めるにはまず、
オフサイドとは別の組織にして専属のスタッフも探してと、いろいろ準備に時間がかかりました。
着想してから10年以上、なんとかオープンする事ができました。
ただし、検索システムだけでは商売になりませんから、
同時並行して東京や大阪のレンタルポジ会社と契約し、カタログとの販売に着手しました。
ちょうどポジからカタログで検索するスタイルに移行する頃で、
これも良いタイミングだったかなと。
名古屋にはない目新しい写真がいろいろあり、価格は高いが使いたい写真があるー
ということで順調に売上げを伸ばすことができました。
牧村/
なるほどそんな経緯があったのですね。今回は第1回目なのでこの辺で一旦終了にいたします。
次回も、引き続きお話いただきます。

設立当時はこのビルの中にイマージュはありました。

公開日/2017年01月18日



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