Dギャラリーアーカイブ04


D-GALLERYアーカイブ編集者/牧村

●第4回/寝食忘れて夢中になれることを一生懸命やる。

牧村/
様々な質問をぶつけてきましたが、「Dギャラリーシリーズ」とは野林さんにとって何だったと思いますか?
野林/
え~難しい質問ですね~。これが一番難しいですね。「Dギャラリーシリーズ」とは?ですか・・・・・
困ったなあー。まあ、そうですね、これが無かったら今3DCGの仕事をしてなかったかも知れません。それ以前にもイラレやフォトショによるCGの仕事はしてましたが、どこかアナログの延長みたいなところがあって、本当の意味でデジタルの世界を体感したのは3DCGを使ったこのDギャラリーでした。なので、私の仕事の原点でしょうか?そう、実はね私、専門学校を卒業してプラモデルメーカーの「タミヤ」に就職しようと面接に行った事があります。でも私の書類の不手際で結局落ちました。かなり自信はあったのですがね。で世の中ひろいなあ~と感じました。自分の小さな世界での価値観というか、意識は想像を超える世界にはまだまだ及ばないのかな?なんて(笑)でデザイン事務所に就職をしてその後、独立してイラストレーターとして仕事をはじめて、これから自分の仕事はどうなっていくのだろうか?なんて考えていた時期にこのイマージュさんの「Dギャラリーシリーズ」と出会い、世界が広がりました。当然、自信にもなりました。
牧村/
なるほど、仕事の原点ですか?イマージュを持っていたオフサイドにいる私として何か嬉しく感じますね(笑)そういっていただくと(笑)ところで、先ほど、「タミヤ」に面接に行ったと言われましたが?もしかしてプラモデル好きですか?野林さんの作品からも感じられますが、ガンダムやマクロスなどロボットアニメの影響をすごく感じますが?どうですか?
野林/
その通りです。ガンダムやマクロスなどロボットアニメは大好きですね。とくにね「装甲騎兵ボトムズ」が大好きでね、主人公はアーマードトルーパーというロボットを乗り換えていくのですよ。その単なる機械、単なる兵器として描かれる感じがたまりませんね。すごくリアルでね。
牧村/
そうですか。私も大好きですよ。確かタカラからボトムズのプラモデルでてましたね。あれ、マニアの間では話題になっていましたね。ガンプラもそうですが、それ以上に出来がよかったですね。可動する部分が多くていろいろなポーズができましたね。懐かしいですね。
野林/
今はバンダイが新しく作ってますね。私、持ってますよ(笑)バンダイが新規に開発したものですが。ふたつほど買って高山の実家に置いてありますよ。タカラのキットにはなかった、膠着姿勢の機構がデフォルトで組み込まれていますね。バンダイは、ボトムズ系列をシリーズ化して取り組む気配だったんですが、ガンプラほどファンを獲得できなかったのか、いまでは、新製品などは出ていないようで、すこし残念です。
牧村/
いやいや、ボトムズで盛り上がってしまいましたね(汗)さてさて、 現在の野林さんの仕事の近況など教えて頂けますか?
野林/
現在は、高山から出て岐阜で生活をしています。これは2Dの仕事ですが、2003年から産官学共同プロジェクトとして、地元医大とメディカルイラストの仕事をしています。いわゆるスーパーリアルイラストというもので人体のイラストを描いています。脳や肺、眼球やリンパ管や血管など正確にイラストでおこすのですが結構大変です(汗)。あと、3Dイラストですと今でも雑誌の表紙をやったりしています。先日も車の透視図を3Dで起こしました。納期がタイトでキツかったですけどね(笑)
牧村/
いろいろな仕事で現在も活躍されているのですね。さて、最後になりますが皆さんにメッセージなど頂きたいのですが?
野林/
はい、Dギャラリーを始めた頃は、とにかく3DCGが面白くて、寝食忘れて夢中になってやってました。面白くてやってたら、結果(お金)は後からついてきました。まずは好きな事に打ち込んで、とことんやってみるというのも、いいんじゃないでしょうか。よく、好きな事でお金がもらえたら苦労しない?なんて事を言われるかたがいます。でも自分の場合、好きなことで仕事が出来て、なおかつお金まで頂けた。願ったり叶ったりですね。たまたまうまくいっただけなのかも?しれませんが、人の意識は想像を超えるほど強いエネルギーをもっていると思います。なので、私の場合、とにかく3DCGを描きたくて仕方がなかったのです。で、描いていたら作品が採用されていた。という感じです。とにかく好きな事に打ち込むことが大事ではないでしょうか(笑)
牧村/
ありがとうございます。長時間の取材にご協力いただき心より御礼を申し上げます。

●編集後記

延べ、4時間に渡るインタビューでした。遠く岐阜より駆けつけて頂きました。取材前にランチをご一緒した時に、お聞きしたお話ですが、野林さんはメカ好きということもあり大のクルマ好きです。愛車は旧式のミニに乗られています。設計が古く現在街中で見かける台数も減っています。高山に住んでいた時にミニを修理に出したそうです。であろうことか?自分のミニから火が出て工場を全焼したそうです。で当然愛車のミニも丸焦げで原型がないぐらいだったとか・・・。責任は工場で修理をしていたので工場にあり、全額保証して頂いたのですが、どうしても同年代の同じクルマが欲しかったそうで。探すのに一苦労して同じ型のミニを見つけたそうです。私なら、最新型にしてもらいますがね(笑)そんなミニを愛している野林さんだからこそ「Dギャラリーシリーズ」での3DCGの作品にはメカに対する愛情があふれているように思いました。

上記は現在の野林さんの作品です。今回特別に掲載をさせて頂きました。
イラストの発注などありましたら、直接ご連絡ください。
また、ブログもやられています。下記アドレスをご覧ください。

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公開日/2016年01月22日



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